
チョコレートに含まれるカカオパーセントについて
子どもの頃から私はチョコレートが大好きです。毎回初めて訪れる場所では、その土地でのチョコレート屋さんを探してしまいます。最近行った中で特に印象に残っているのは、オレゴン州ポートランドにあるRoste Chocolate Houseと、カリフォルニア州エコパークにあるThe Chocolate Dispensaryです。
Roste Chocolate Houseでは、チョコレートバーやデザート、ドリンクに至るまで、すべてが厳選されたカカオ豆から作られています。私は、砂糖を一切加えず100%カカオで作られたセレモニアルグレードのカカオドリンクと、チョコレートムースをいただきました。どちらも濃厚で贅沢な味わいでしたが、特にカカオドリンクは、驚くほど力強く、奥深いカカオの風味が際立っていました。間違いなく、これまでで最も“チョコレートそのもの”を感じた体験でした。

一方のThe Chocolate Dispensaryは、まさにチョコレート好きにとっての楽園。世界中から集められたチョコレートが、端から端までずらりと並んでいます。

そこで私が手に取ったのが、FJAK Chocolateの「シーバックソーン&抹茶ホワイトチョコレート」という一枚。抹茶チョコレートの層と、北欧産シーバックソーン(サジー)の爽やかな酸味を生かした層の、二層仕立てになっています。この組み合わせは初めてでしたが、サジーが抹茶ととても相性が良く、斬新でベストなペアリングのひとつでした。こういう食材の組み合わせの思いがけない発見は楽しいです!



カカオ(カカオ分)割合について
チョコレートのパッケージを見ると、さまざまな「%」の数字が印刷されていることに気づくと思います。これはカカオ(ココア)分を示していますが、数字の意味がよくわからないという声を耳にすることが多いので、ここでは、カカオ分の違いが風味・甘さ・食感・用途にどのような影響を与えるのかを、分かりやすく解説します。
「カカオ分」とは?
カカオ分とは、チョコレートに含まれるカカオ由来の原材料の合計割合を指します。
- カカオ固形分(カカオマス)
- カカオバター
残りの割合は、主に砂糖、そしてミルクチョコレートの場合は乳固形分(乳製品または植物性)です。
カカオ%によるチョコレートの違い
100%カカオ
- 風味:非常に苦く、力強く、土っぽさがある
- 甘さ:なし(砂糖不使用)
- 食感:硬めで、やや乾いた印象
- おすすめ用途:製菓、ソース、健康志向の用途
90~99%カカオ
- 風味:非常に濃厚で複雑、強い苦味
- 甘さ:ごくわずか
- 食感:硬めで、ゆっくり溶ける
- おすすめ用途:ビターチョコ好き向け、甘味を加えたガナッシュ
80~89%カカオ
- 風味:深みのあるチョコレート感、はっきりした苦味
- 甘さ:低め
- 食感:なめらかでリッチ
- おすすめ用途:洗練されたデザート、フルーツやナッツとの組み合わせ
70~79%カカオ
- 風味:バランスが良く、コクがあり、ほのかな苦味
- 甘さ:中程度
- 食感:クリーミーでなめらか
- おすすめ用途:そのまま食べる、製菓、ガナッシュ、ケーキ
60~69%カカオ
- 風味:やさしいチョコレート感、穏やかな苦味
- 甘さ:はっきり甘い
- 食感:柔らかく、とてもなめらか
- おすすめ用途:日常のおやつ、甘めのデザート
50~59%カカオ
- 風味:甘く、マイルドなチョコレート
- 甘さ:高い
- 食感:非常になめらか
- おすすめ用途:甘いお菓子、苦味を出したくない製菓
ミルクチョコレート(10~45%カカオ)
- 風味:クリーミーでキャラメルのよう、マイルド
- 甘さ:高い
- 食感:とてもなめらかで柔らかい
- おすすめ用途:間食、チョコレート菓子
- 備考:乳固形分(乳製品または植物性)を含む
ホワイトチョコレート(カカオ固形分 0%)
- 風味:甘く、バターのようでミルキー
- 甘さ:非常に高い
- 食感:クリーミー
- おすすめ用途:デコレーション、甘いデザート
- 備考:カカオバターは使用するが、カカオ固形分は含まない。乳固形分(乳製品または植物性)を含む
まとめ
| カカオ分 | 甘さ | 苦味 | おすすめ用途 |
|---|---|---|---|
| 100% | なし | 非常に強い | 製菓、ソース |
| 90%以上 | 非常に低い | 強い | 濃厚なチョコレートデザート |
| 70~80% | 中程度 | 甘みとのバランス良い | ガナッシュ、デザート |
| 50~60% | 高い | 低い | 甘いデザート |
| ミルク | 非常に高い | 非常に低い | 間食 |
| ホワイト | 非常に高い | なし | デコレーション、デザート |
ダークチョコレートの定義について
ダークチョコレートに関する世界共通の最低カカオ分基準はありません。基準は国や地域によって異なります。
ヨーロッパ連合(EU)
- 最低カカオ分:35%
- EUのチョコレート規則で法的に定義されている。
アメリカ
- 「ダークチョコレート」に法的に定められた最低カカオ分はなし
- FDAの規定では、マーケティング上の表現とされている
- 一般的によく見られるダークチョコレートのカカオ分は 50~90%
日本
- 一般的なダークチョコレートのカカオ分の目安は 60~80%
- ダークチョコレートに公式な最低カカオ分の規定はなし
- 「ダーク」は規制された分類ではなく、ブランドによって幅がある

クーベルチュールチョコレートとは?
チョコレートに親しみのある方なら、「クーベルチュールチョコレート」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
クーベルチュールチョコレートとは、テンパリング、コーティング、型に入れて固めるなど、主にプロの製菓用途のために作られた高品質なチョコレートのことです。
クーベルチュールチョコレートの特徴
1. カカオバター含有量が高い
クーベルチュールチョコレートは、一般的なスーパーで手に入る手頃なチョコレートよりも、カカオバターの含有量が多いのが特徴です。
- 最低カカオバター含有量:31%(European Union基準)
- 多くのプロ向けクーベルチュールでは 35~70%
この高い脂肪分により、
- 溶かしたときの非常に優れた流動性
- 薄く均一にかかるコーティング
- 正しくテンパリングした際の美しいツヤとパリッとした歯切れ
が生まれます。
2. カカオマス+カカオバターで構成
クーベルチュールは、主に以下の原料で作られています。
- カカオマス(カカオ豆をすりつぶしたもの)
- 追加のカカオバター
- 砂糖(ミルク/ホワイトの場合は乳固形分を含むこともあります)
他の植物性油脂ではなく、カカオバター由来の脂肪を使用しているため、風味がクリアで香り高いのが特長です。
3. テンパリングが必要
クーベルチュールチョコレートは、テンパリングを行うことが前提です。
- テンパリングによってカカオバターの結晶構造が安定
- ツヤ、適度な硬さ、ブルーム(白っぽくなる現象)への耐性が得られます
手に入るようであれば、仕上がりに差が出るのでお菓子作りにはクーベルチュールチョコレートを選ぶことをおすすめします。
今回は、乳製品・卵不使用で、70%ダークチョコレートの濃厚なガナッシュを重ねたビーガンチョコレートケーキを作りました。スポンジにはエクストラバージンオリーブオイルを使用していますが(マーガリンやヴィーガンバターは不使用)、想像されがちな青臭さは一切ありません。仕上がりは、驚くほどしっとりとして、とても奥深い味わい。
今回ガナッシュには豆乳を使用していますが、お好みの植物性ミルクに置き換えても問題ありません。重たさを感じることなく、しっかりとチョコレート欲を満たしてくれる、リッチなのに軽やかなケーキです。ビーガンの方もそうでない方にも是非試してほしいチョコレートケーキです。
出典

ビーガンダブルチョコレートガナッシュケーキ
Equipment
- 15cmケーキ型
- クッキングシート(ケーキ型に敷く)
Ingredients
ビーガンココアスポンジケーキ
- 豆乳 235g
- 酢 7g
- ココナッツシュガー 80g
- エクストラバージンオリーブオイル 80g
- 薄力粉 165g
- ココアパウダー 35g
- ベーキングパウダー 6g
- ベーキングソーダ 3g
ビーガンチョコレートガナッシュ
- 豆乳 160g
- ココナッツシュガー 40g
- カカオ70%チョコレート 160g
- 豆乳 40g
- ラム酒 4g
Instructions
ビーガンココアスポンジケーキ
- オーブンを175℃(350°F)に予熱する。

- 15cmのケーキ型にクッキングシートを敷く。

- 小さなボウルに豆乳と酢を入れて混ぜ、ヴィーガンバターミルクを作る。

- ココナッツシュガーを加え、完全に溶けるまで混ぜる。

- エクストラバージンオリーブオイルを加え、よく混ぜる。

- 別のボウルに薄力粉、ココアパウダー、ベーキングパウダー、ベーキングソーダをふるい入れる。

- 粉類を液体のボウルに加え、ゴムベラでさっくりと混ぜ合わせる。

- 生地を型に流し入れる。

- 約45分焼き、竹串を刺して生地が付いてこなければ焼き上がり。

- 完全に冷ましてから型から外す。

ビーガンチョコレートガナッシュ
- チョコレートを細かく刻む。

- 鍋に豆乳160gとココナッツシュガーを入れ、中弱火で温める(沸騰させない)。

- 温めた豆乳を刻んだチョコレートに注ぎ、約1分置く。

- ゆっくり混ぜ、つやのあるなめらかな状態にする。

- 残りの豆乳40gとラム酒を加えて混ぜ、使用するまで置いておく。

組み立て
- スポンジケーキを1.5cm厚さで3枚にスライスする。

- 1枚目のスポンジにガナッシュを均一に塗る。

- 2枚目のスポンジを重ね、再びガナッシュを塗る。

- 3枚目のスポンジを重ねる。

- 全体をガナッシュで覆い、仕上げに削ったチョコレートを散らす。

Notes
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